相手を責める心理には罪悪感が隠れています。
なぜなら...
「〇〇して欲しいけどしてくれない」
「あなたは〇〇すべきではない」
こうやって相手を責めたくなるのは、過去に自分が誰かにそういう態度を取った罪悪感から来る感情だからです。
自分の心に聞いてみて下さい。
「私は同じことを誰かにしていないだろうか?」
よ~~~く思い出してみると、今責めている事と同じ事を誰かにしているはずです。
その罪悪感が責める気持ちを生み出しているので、罪悪感を消せば責める気持ちも消えるということです。
今から例をあげてこの心理を詳しく説明し、罪悪感を消す手順を7段階に分けてお伝えします。
ぜひ実践して、責める気持ちも罪悪感も消してしまいましょう。
罪悪感から相手を責める心理
冒頭で言った、罪悪感から相手を責める心理について解説します。
少し複雑な心理なので難しいですが、出来るだけ分かりやすいように2つの例をあげて説明します。
1つは、両親との関係からくる罪悪感。
そしてもう1つは、過去に関わった女性との間に感じた罪悪感です。
その前に、心理学的な「罪悪感」について詳しく知っておくと、理解しやすくなるかもしれません↓
罪悪感と責める心理の例1「両親との関係」
罪悪感から責める気持ちが生まれる1つ目の例を説明します。
あなたが両親に対して感じている罪悪感が今、目の前にいる人を責める気持ちにさせています。
と言われても全然つながりませんよね。どういう事かと言うと...
ちょっと考えてみて欲しいのですが、あなたは簡単に両親を喜ばせる事が出来るのにそれをしていない、先送りにしている事は無いですか?
- 実家に帰る
- 両親に電話する
- 母の日や父の日にプレゼントをする
- 今までの感謝の気持ちを伝える
などなど。
「いやいや、そんなんしなくて良いでしょ!」
と思いつつも、どこかで少し罪悪感を感じていませんか?その心理が女性(やその他周りの人々)に対して投影され、
- 「あなたはもっと私に優しく出来るはずだ」
- 「あなたはこんな事をしてはいけないだろう」
- 「こうするだけで私は喜ぶのに、なぜしてくれないんだ」
という責める気持ちが生まれます。
あなたが両親に対してしている事と、誰かがあなたにしている事。その行動自体は違っても、感情が似ているんです。
もう1つの例を挙げますね。
罪悪感と責める心理の例2「女性との関係」
では、罪悪感と責める心理の2つ目の例です。
あなたが生まれてから今まで、関わってきた女性に対して罪悪感を感じた出来事。
例えば...
- 女性にアプローチされたが無視した
- 女性からの告白をアッサリ断った
- 付き合ってる女性を振ってしまった
さらに言うと、心の中で思った事でも罪悪感を感じますよね。
- (あの女、すっごいブスだな)
- (ああいうタイプは大嫌いだ)
こんなとき、あなたは自分を責める気持ちを感じたかもしれません。
「おれはなんてヒドイことをしたんだ(考えたんだ)」
その罪悪感を他人に投影して、その人を責める心理が出てきます。
- 「お前はひどいヤツだな!」
- 「もっと上手く断れただろう」
- 「おれのことブサイクだと思ってるんだろ?」
という感じです。
自分の罪悪感が他人の言葉や行動を責めるので、罪悪感が無ければ責める気持ちは生まれてこないはずなんです。
本当にそうでしょうか?
罪悪感が無ければ責める気持ちは生まれない?
逆に罪悪感が無い場合を考えてみましょう。
もし、あなたに罪悪感が無ければ、他人を責める気持ちはどうやって生まれるのでしょうか?
どこから生まれると思いますか?
誰かがあなたにした行動が、責めるべき行動なのか、そうではないのか。何の基準も無いところから、どうやって生まれるのでしょう?
罪悪感がその基準を作ってるんです。
罪悪感を感じた出来事は責めたくなる、感じていない出来事は責める気持ちは生まれない。
例えばあなたが仕事中に携帯ゲームで遊んでいたとして、会社や社長などに対して罪悪感を感じていたとします。
すると、他の誰かが同じように仕事中に携帯ゲームで遊んでいたら...
「そんな事してたらダメでしょ!」
って責める気持ちが出てきますよね?でもあなたが、
「別にゲームしてたっていいでしょ」
という気持ちでいたら、責める気持ちは出て来ないでしょう。
もし、人を責める気持ちが出てきたとき、その気持ちを無くしたいと思ったなら、あなたの罪悪感を解消してみて下さい。責める気持ちも一緒に消えて行くはずです。
消す手順については、ここから説明します。
罪悪感を消す7つの手順
今から例を使って罪悪感を解消していく手順をお伝えします。
罪悪感は誰もが大なり小なり持っているもので、本当に悪循環をもたらす厄介な感情です。
消しても消しても新たな罪悪感は生まれますが、放っておくと「罪悪感まみれ」の状態になってしまいます。
そうならない為にも、ここで消す方法を覚えていって下さい。
何をやっているかが分かれば、自分なりに応用して使えるようにもなれるはずです。
1.罪悪感を感じた経験を思い出す
消すべき罪悪感を知る為に...
まずはあなたが誰かを責めている出来事に関してよく考えてみて下さい。
今誰かを責めているならその気持ちでも良いですし、過去に誰かを責めた経験でも良いです。
何をどう責めたのか思い出して下さい。
2.あなたが同じ事をやっていないか?
次に、1.で考えた他人を責めている事柄について、あなた自身の経験を思い出してもらいます。
先ほども説明したように、あなたも誰かに対して似たような事をやっていないか考えてみて下さい。
行動自体よりも、感情に注意しましょう。
あなたが責めた相手は何を感じていると思いますか?
その感覚と似た感覚を感じた、あなたの経験は何ですか?
自分の過去と心に向き合ってみましょう。
3.罪悪感を感じた出来事を掘り下げる
あなたが過去に誰かにやってしまった事。罪悪感を感じている事。
その出来事について、さらに深く考えてみましょう。
- あなたはなぜそれをしてしまったのですか?
- その時どんな事情があったんですか?
- なぜ罪悪感を感じているのですか?
- それって本当に悪い事なのですか?
これらの質問に対して、1つずつ自分の心に聞いてみて下さい。
どんな感じがしますか?
4.罪悪感が消えたか考えてみる
3.を深く考えてみて、
「まぁしょうがないよな~」
と思えたら、それだけで罪悪感は少し軽くなります。
それでもまだ罪悪感が残っていたり、全然悪くないと思えない場合は次の手順に進んで下さい。
5.イメージを使って罪悪感を消す
強い罪悪感をイメージの力で消していきます。
人間の心は面白いことに、実際に体験した事だけじゃなくイメージしただけの事でも、まるで実際に体験したかのように感じることが出来たりします。
ですので、これを利用して罪悪感を消す方法をお伝えします。
目を閉じて、あなたが罪悪感を感じている出来事を詳しく思い浮かべて下さい。
あなたの表情、相手の表情、その場の雰囲気、周りの音、漂う匂いなどなど。
次に、あなたと相手は向かい合って立って、相手の人にこう言って下さい。
「あのときは〇〇してごめんなさい。あなたの辛さ、今なら分かるよ」
相手の表情をよく見ながら、何度か伝えてみて下さい。
あなたの中に何か感情が上がって来たら、相手の人を抱きしめてあげましょう。
6.感情を感じ切って解放する
抱きしめながら、しばらくそのまま上がってくる感情を抑えないで感じていて下さい。
自分が感じていることを否定せず、受け入れて下さい。
あまり感情を感じにくいタイプの人は、敢えて出来事を大袈裟に考えて感じてみましょう。
落ち着いたら目を開けて深呼吸をしてリラックスします。
7.あなたの感情を相手に投影させる
十分に落ち着いてリラックス出来たら、再び目を閉じて下さい。
次は、今あなたが責める気持ちを持っている相手を思い浮かべましょう。
あなたにひどい事をした、もしくはやるべきことをしなかったその人は、あなたに対して今何を感じていると思いますか?
恐らく過去のあなたと同じような気持ちでしょう。そう、罪悪感を感じているんです。
それに対して、あなたは何と言ってあげたいですか?
イメージの中で向かい合って、伝えて下さい。
以上で終了です。
罪悪感から相手を責める心理のまとめ
過去にあなたが誰かに感じた罪悪感。それが他人を責める気持ちを生み出しています。
だから罪悪感を消せば、責める気持ちも自然に消えて無くなります。
そんな罪悪感を消す方法を、以下7つの手順で解説しました。
- あなたが過去に罪悪感を感じた出来事を思い出す
- 同じことをあなたも他人にしていないか考えてみる
- 罪悪感を感じた出来事を掘り下げ、真実を知る
- 罪悪感が消えたかどうか、再度思い出してみる
- イメージの力を使って罪悪感を消す
- イメージで感じた感情を感じ切って解放する
- 責めている相手の感情を知り、許す
消えるまで何度か挑戦してみて下さい。
あなたが楽になるよう祈っています。